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POPサーバを使った受信メールの運用

主流のメールサーバーの方式

受信は POPまたはIMAPサーバ、送信はSMTPサーバが受け持っています。ここではSMTPサーバについては説明しません。

POPサーバーと端末との関係

ここで端末とは、一般の人がが所有していると思われる、自宅のパソコン、自宅でも出先で使えるスマホや iPad、モバイルパソコンを指します。あなたがこれらの端末を持っているとしましょう。

持っている端末でメール受信したいときに、契約しているメールサービスがPOPサーバ対応の場合には、POPサーバにアクセスします。(以前はインターネット接続サービスにメールサービスは付いてて当たり前だったのですが、gmail、yahoo!メール、Outlook.com等のフリーメールが普及してきたからか、メールサービスをオプションにするプロバイダが出てまいりました。nuro光(一部例外あり)やTEPCOひかりにはそもそもメールサービスは無いようです)

端末は、POPサーバーにメッセージを取りに行ってメッセージを取得します。それで取得したメールは端末が自分が持っているストレージに保存します。

POPサーバーは古い時代の方式なので、サーバーと端末が1対1でアクセスすること想定していたと思われます。多端末からアクセスすることは想定されていなかったと思われます。そのため、端末がPOPサーバーからメッセージを取得し終えたら、サーバからメッセージを消すことになっていました(昔のPOPサーバは保存できる容量が小さかったため大量のメッセージを保管できなった)。なおサーバーのメッセージを消す指令を送るのは端末側からです。メールサービスを提供しているプロバイダによるメール設定マニュアルには、「サーバーにメッセージのコピーを残す」のチェックを外すよう記載されているのはそのためです。これがメールアプリの初期設定だったりします。

POPサーバにメッセージのコピーを残さない設定例(オフィスoutlook2021の例)

あなたが自宅のパソコン、自宅でも出先で使えるスマホや iPad、モバイルパソコンなど複数の端末を持っていて、さきほどの設定があなたがお持ちの端末にされているならば、
そのうちの1つの端末が、POPサーバーからメッセージを取得し終えたら、サーバーからメッセージを消すことにしてしまうと、残りの端末はそのメッセージを取得できなくなってしまいます。
それでは、送られてきたメールがどの端末に入っているかいちいち確認しなければなりません。これでは使い物になりません。

すべての端末でメールを取得する方法

それをかわす方法はあります。POPサーバーからメッセージを取得し終えてから、POPサーバーからメッセージを消すまでの猶予を持ってもらうことです。サーバーのメッセージを消す指令を送るのは端末側からなのですが、端末から何日後に消すよう猶予を与える指令を送ることもできるようになっているんです。各端末が取得するメッセージに漏れがあってはいけませんから、それぞれの端末を使う頻度を考えて猶予期間を決めてあげる必要があります。もちろん、すべての端末に同じ猶予期間の日数を設定しておきましょう。

下記の例では、メッセージを取得してから14日後まで、メッセージを消す猶予を与えています。

POPサーバにメッセージのコピーを残す設定例(オフィスoutlook2021の例)

このように設定すれば、猶予期間中に限り、各端末が漏れなく同じメッセージを取得することが出来そうです。

今回、
・あなたがスマホとモバイルPCと自宅用デスクトップPCを持っていて、
・これら全てでメールアプリを使っていて、
・それぞれのメールアプリで、14日後にメッセージをサーバから削除するよう設定 したとします。

その場合、

・POPサーバに来たメッセージに最初にアクセスしたデバイスがメッセージを取得した時間を起点として、14日後に、サーバから削除されます。その後に他のデバイスがPOPサーバとアクセスしてそのメッセージを取得したとしても、サーバから削除される時間が上書き延長されません。
 例えば、スマホが、あるメッセージを〇月1日に取得した後に、自宅のデスクトップPCが〇月7日まで、モバイルPCが〇月18日までPOPサーバーにアクセスしなかったとします。
 その時、そのメッセージはスマホがPOPサーバーから取得してから14日後、すなわち〇月15日にPOPサーバーから削除されます。〇月7日にPOPサーバーとアクセスした自宅デスクトップPCは、サーバに残っているそのメッセージを取得することができますが、〇月18日までPOPサーバーにアクセスしなかったモバイルPCは、〇月15日にサーバーから削除されたそのメッセージを取得することが出来ません。

メッセージを取得できる猶予期間を無期限にしたらどうなるか

POPサーバーに残して置ける容量には限界があるため、容量がいっぱいになったら、以降あなたのメールアドレスに来るメッセージをPOPサーバーが保管できなくなります。保管できなくなったメッセージはあなたの端末で取得できなくなります。大事なメッセージが来なくなるトラブルを避けるために、サーバーにメッセージを残す期限を設定しておきましょう。

すべての端末でメールを取得できるようになったが、それでも運用するには不都合がある

何が不都合だというと
・各端末で取得したメッセージの管理に手間がかかる
 メッセージの仕分け、不要なメッセージの削除・・・同じことを全ての端末に対してしなければならない。

これは取得するメッセージを各端末が自分が持っているストレージに保存する仕組みになっているので仕方が有りません。

でも、これって何とかできないでしょうか?

メッセージの管理を容易にする方法

これを解決する仕組みは2つあります。1つは、後述のIMAPサーバーを使う方法(ただし、契約しているメールサービスが、IMAPに準拠していること、各端末がIMAP対応のメールアプリを使えること、など条件があります)。もう一つは、webメールを使う方法です。(ただし、契約しているメールサービスがwebメールに準拠していること、など条件があります)

契約しているメールサービスによってはこれらの方法が使えないことも有りますし、webメールの使い勝手が気に入らない方も居られるかもしれませんし、複数のメールサービスをこれで管理するのは煩雑だっという方も居られるかもしれません。

それを解決する一方法が、これから申し上げる、「gmail にプロバイダーのメールを保存して一括管理する方法」なんです。

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